2011年4月1日金曜日

LED電球は本当に省エネか?

省エネのため,白熱電球をLED電球に交換しましょうと宣伝されている。確かに同じ明るさを出すのに消費する電力で比較すると白熱電球とLED電球では断然とした差がある。が,電球型蛍光灯とLED電球を比較するとどうだろうか。実は,電球型蛍光とLED電球では発光効率では,ほとんど差がないのである。製品により結構ばらつきがあり,一概にLED電球が一番省エネになるとは言えない。LED照明が出回り始めた頃メーカーの営業のかたが訪問してきて省エネ性をアピールしたが,その場でパンフレットとそのメーカーのカタログデータを示して蛍光灯より発行効率が悪いことを示して見せると営業の人はぐうの音も出なかったことがあった。それでいて価格は蛍光灯の5~6倍くらいだった。あれから,7,8年経ったろうか。このブログを書くのに再度調べてみたが効率の点ではあまり変わっていない。価格は大分安くなった。寿命がカタログ定格以上なら,トータルコストはLED電球が安くつくだろう。白熱電球をLED電球に交換するのは良いが,蛍光灯をLED照明に変えるのは考えたほうが良い。いまの段階でも天井の蛍光灯が古くなって買い換えるなら前述のように直管20W型のインバーター蛍光灯がベストだ。
すっかり,宣伝でLED照明は省エネというイメージが定着しているが,効率は蛍光灯と変わらないということになると,メリットは長寿命であるこくらいか。カタログデータをみるとLEDは定格寿命40000時間で蛍光管の4~6倍くらい。ランプの交換が困難なところはLEDのほうが良いだろう。あと,LEDは照射方向が絞れるのでスポットライトとして使うには向いている。ショウウィンドゥの照明など,従来白熱のキセノンランプやハロゲンランプで照明していたところなどは蛍光灯よりもLEDのほうが向いている。しかし,演色性がいまいちである。電球色のタイプでも白熱電球に近い色は出せない。これは,蛍光灯も同じだ。欧米人の家庭ではほとんど白熱電球を使うのも,白熱電球の温かみのある赤っぽい色を他の光源で代用できないからだ。薪の燃える火,ろうそく,ランプの延長上にある白熱電球の灯りは人間のDNAに温かみとくつろぎを感じる灯りとして刻み込まれているらしい。それと白人は肌が白いというか静脈が透けて青っぽく見える人さえいる。白い肌には蛍光灯の白い光が当たると生気なく見えて嫌なのだろう。
最近は冬のイルミネーションの光源としてLEDが使われるようになったが,LEDの灯りよりも以前の白熱豆電球のイルミネーションのほうが光に温かみがあり,黄金色に見えて冬の灯りとしては心がなごむ。
メーカーは価格の高いLED電球が売れるほうが儲かるのだろう。LEDの寿命は40000時間と表示されているが,あの小さい半導体素子を高温にして点灯させる仕組みが40000時間持つとは思えないのだが。40000時間というと連続で約4年半である。製品保証が1年しか無いので,2年間使って切れたとき補償はしてくれない。私としては過去の経験上信用できない。半導体の寿命は熱と半比例するものだと思うのだが。果たして今後どうなって行くのか。

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