2011年4月15日金曜日

情報化社会は大量電力消費社会

東京電力の福島原発事故により今年の夏の電力不足対策をどうするかについて色々言われているが,平成14年の電力危機(前出参照)のことを考えれば,柏崎刈羽原発が稼働出来れば大丈夫だと思うのだが。点検・整備の繰り上げか繰り下げで,夏の稼働炉数を上げれば間に合うと思う。電力ピークを押さえれば良いわけで,冷房を停止すれば中間期の電力使用状況とそう変わらないはずだ。サマータイム導入とか言っている政治家もいるが,サマータイムは電力ピークカットにはあまり効果がない。サマータイム導入の本音は景気対策だろう。明るいうちに仕事を終わらせ,レジャーや飲食をもっとさせるのが目的だろう。そんなふうに時間を使える労働者ってどれだけ居るのだろう?東京当たりでも人口の1割居るだろうか?。
冷房を止めるには,労安法の問題があり,冷房装置を設置している場合,摂氏28度以下にしなければならない。政府は特別措置で「扇風機や送風装置を使用し,就業者の体調管理に配慮すれば摂氏32度まで可とする」とでもすれば,冷房の停止を大分実施できるだろう。30度を超える中,体を動かして仕事をしている人が大勢いるのに,デスクワークの人間が冷房なきゃ仕事ができないのはおかしいだろう。
北海道でも一昔前では冷房は一般的ではなかった。しかし,今ではオフィス,店舗等に冷房を設置するのが一般的になっている。住宅でも建売住宅は最初から冷房(エアコン)がついているのが今では一般的らしい。
工学系大学で勤務していたとき,教員室に冷房をつけたいと言われ,何故という話になり先生は「暑くて部屋に居られない」と言って温度を測ったデータを見せてきた。部屋を見せてもらうと,研究用のサーバー,自分のパソコン,プリンター,コピー機等で埋まっている。昔は工学部の教員室でもOA機器なんて電卓くらいしか置いていなかった。今では教員一人の部屋に合計3kWくらいのOA機器家電製品がある。
OA機器の消費電力は,ほとんど熱となる。昔は夏を扇風機と団扇で凌げたものの,今は常時室内に熱源を置いているのだ。さらに,OA機器はホコリ,湿度を嫌うため,窓を開け放しておけない。部屋を閉め切り,エアコンを使わないと仕事ができないようになってしまった。OA機器の消費電力で発生した熱をさらに電力を使って排出しているのだ。
情報化社会とは,それまで以上に電力を消費しなければ維持できない社会なのだ。家庭においても家電製品の大型化,機種の増加は夏場の冷房が無けれれば部屋に居られない状態を作っている。
かくして,国内の電力消費量は年々増加し,二酸化炭素を出さないクリーンエネルギーということで原発は増え,地震で壊れ,国民の生活,経済を破壊する結果となった。

情報化社会の形成・生活利便の向上→電力の消費増加→温暖化防止のため原子力発電の増設→原発事故による生活・経済の破壊→将来ではなく現在の環境破壊

人間の欲と浅知恵を神様が諌めているような気がする。(神様とは八百万の神のことです)

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