2011年4月14日木曜日

科学技術創造立国日本+経済至上主義NIPPON=日沈みゆく国(4)

社会格差が増大してゆく日本。
私はGHQによる第二次大戦後の日本の体制改革は,革命だったと考えている。
農地解放,皇室を除く貴族制度の廃止,財閥解体,帝国陸海軍の解散,国家神道の解体・政教分離,憲法改定。敗戦からサンフランシスコ条約の発行までに日本国内の体制をひっくり返してしまったのである。こうしないと日本が共産化してしまうという米国の強い意志によるものと思うが思い切ったことをしたものだと思う。当時の占領政策を画策した人たちは自国で実施できない理想社会を形成する実験を行ったのだろうと私は思っている。その結果,昭和30年代から爆発的な経済発展を遂げるのである。
一家の主が馬鹿な事をせず(博打,酒,女)真面目に稼ぎ,浪費をせず家庭を大事にすれば,自宅を持ち,子どもにも高等教育を受けさせることができる。このことを多く国民が享受できる社会こそ社会主義国家だと思うのである。経済体制は何でも良い。ソ連や中共などは失敗共産主義・社会主義国家なのだ。
「真面目に生きれば,安定した人生を送れる。」人生には色んなことが起きるが,真面目に生きるという人生の基本理念は,かつて日本人の常識だった。それを壊してしまったのはバブルである。バブルの破綻と共に元号は昭和から平成に移り,日本人のお金儲けに関する意識が大きき変わったと私は思っている。もちろん,それ以前にも,狡い商売で金儲けを目論む者は居たが,社会全体,特にマスコミが真面目にお金を稼ぐことを否定するような風潮になったのは,バブル以降である。私はバブルが破綻した後,バブル以前の真面目に努力することが尊ばれる社会に戻らないと感じたが,いま,その感を拭えない。確かに,新聞や雑誌の記事では,伝統的な技術やそれを伝えるのに努力していることを伝えるというような記事は載るものの,どう仕様も無い記事やいかがわしい広告が幅を効かせている。昭和の時代に大手全国紙でパチンコ屋の宣伝が全面広告で新聞に載るようなことは考えられなかった。新聞・テレビも記事・番組そのものが宣伝が組み込まれていたり,広告費を稼ぐための銭ゲバマスコミである。今のテレビを見て,新聞を読み育つとパチンコや怪しい健康食品販売は,まっとうな商売だと思って子供たちは育ってしまうだろう。
今年より義務教育に新聞を取り入れる授業を行なうそうだが,今の新聞は子どもの教育素材として相応しいものだとは思わない。新聞の売り上げが年々減少しているため新聞業界が政治家を動かして行わせたのだろう。
科学技術創造立国を創ることはそれに相応しい人を創ることだが,お題目を唱えるだけで,政治,社会,教育は全体的にそれに向かって効果的に機能しているとは思えないのである。

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