2011年4月16日土曜日

電力胎児

近隣騒音,排気,花粉,防犯・・・住宅の近代化は周囲環境を嫌い密閉した住宅になってしまった。オール電化住宅で,何だか電気ケーブルのへその緒で生きている胎児のようでもある。当然,へその緒を流れる血液である電気が停電すると死んでしまう。高層マンションなど停電になって一日過ごすとなると公園で野宿したほうがましだろう。億ションに住んでいて停電でエレベーター・水も使えなくなり公園に降りてきてホームレスに場所譲ってもらって野宿するなんて笑えてしまう。私は電気設備の設計・管理をしてきたが,オール電化なんて生命維持装置で生かされているような不安な住宅に住む気はさらさらない。普段は石油ストーブだが,薪ストーブもつけてあり,冬場は厚着をすれば薪ストーブだけでしのげるようにしてある。今回の震災でも電源の必要な石油ファンヒーターは役に立たず,昔ながらのポータブル石油ストーブが重宝されたようだ。我が家も普段は使わないがポータブル石油ストーブは仕舞ってある。長い停電が起きるなど今の人はありえないことのように思っているのだろう。マスコミも広告主の利益に反することは書かない言わないから,高層マンション,電化住宅なんて停電したら棺桶と同じだなんて一言も言わない。東京にテロ攻撃を仕掛けるなら少しの爆薬で山間の送電鉄塔を数カ所破壊すれば鉄塔はドミノ式に倒れ,長時間停電になり,時間と共に人が死んでゆく。本当に危うい状態に浮いているのだ。
現代の都市とそこに住む人々は電力という臍帯で生きている胎児のようなもので,その臍帯は見ず知らずの人が簡単に切ることが可能なのだ....。原発と同じで危うさにに気づいている人は,たくさんいると思うが誰も防止策を施さないままなのである。

0 件のコメント:

コメントを投稿