2011年4月10日日曜日

科学技術創造立国日本+経済至上主義NIPPON=日沈みゆく国(1)

科学技術創造立国日本というのは国策じゃなかったろうか。日本が将来的に先進国としての地位を確保してゆくためには,「国の立国基本要項を科学技術創造立国として進める」ということだったと記憶しているのだが。小泉内閣の時に政策・施策として強く推し進められるようになったかと思う(うろ覚えですいません)。科学技術創造立国日本の確立のため国家予算が色々な分野に配分されているのだが,今回の原発事故で国内外とも「科学技術崩壊」という印象を与えてしまった。
今回の福島原発事故については,「科学技術適用権に基づく必要措置を講じなかった東京電力経営陣による人災」と考えている。

●何故,平成14年の原発トラブル隠ぺい事件は起きたのか?

●何故,建設後40年経つ沸騰水型軽水炉を使い続けるのか?

●何故,過去の記録に基づく最大地震・津波を想定した対策をしなかったのか?

答えは全て経費がかかるからである。正常な技術判断に基づけば事故は起きなかったはずだ。東京電力の歴代社長は技術者上がりの社長から事務系出身社長に変わって53年間法学部,経済学部卒の社長が続いていた。文高理低の経営体制が続いてきたと言わざるをえない。不思議に思うのは電力会社のような半独占企業にあって,脆弱な原発を運営し続け,不良箇所を隠し続けることを行なってきたのだろう。電力会社が独占状態にあることを許されているのは「安全・安定・安心」を第一目標とするためである。
JR西日本の福知山線事故では社長らが刑事起訴されている。東京電力の社長並びに責任者も刑事起訴されるだろう。裁判の中で「安全・安定・安心」よりも経営を優先させた経緯を明らかにしてほしいものだ。それと電力会社が不正・隠蔽行為を行った場合指導監督すべき原子力保安院は今回の事故を防げなかった責任を持っているのだろうか。
国が科学技術創造立国を掲げても技術を骨抜きにする経営者・官僚が組織を牛耳っていては「日沈みゆく国」になってしまう。

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