2011年3月31日木曜日

周波数統一は無理

今回の原発事故による東京電力の停電騒動で,解決策として日本国内の配電周波数を「60Hzに統一せよ」なんて事を言っている人がいるが,それはド素人の知ったかぶりだ。電力関係の知識がある人は周波数統一するために必要な措置と手順を頭の中で積み上げるただけで無理なことが分かる。周波数変換所を増設するのが現実的だろう。しかし,考えてみると東京電力は平成14年(2002年)の原発トラブル隠ぺい事件で夏期に東電の原発全てを停止せざるを得なかったとき,周波数変換所を新設する必要性を感じていたはずなのに何で新設しなかったのだろう。夏期に東電の原発全て停止してしまい,火力のフル稼働と他電力会社からの融通,需要家の節電協力でなんとか凌ぎ切った。私は,あの時東京が大停電になるだろうなと思ったものだが,停電せずに乗り越えたのを見て関係者の努力の賜だと思った。あれから8年が過ぎ,今回の事態をみると東京電力が8年前の危機を教訓に体制の見直し,設備の拡充を行ってきたとは思えない。菅総理が原子力計画を白紙に戻して見直すと発表したが,見なおさなければならないのは利益追求第一の企業体質と隠蔽体質それに加担する行政のほうが先であろう。

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