2011年3月26日土曜日

環境とエネルギー(3) 水力発電は自然エネルギー

CO2を出さない(実際には出すのだが)電気エネルギーとして,原子力,風力,太陽光発電の推進が進められてきたが,何故か,水力発電所を増そうというということが叫ばれないのである。それどころか河川ダムは自然環境破壊の象徴みたいなことになってしまっている。不思議な話である。天気まかせの風力,太陽光発電を補い需要調整をするのに水力はうってつけなのだが。日本国内の河川には,まだまだ,中・小規模水力発電を開発する余地が残っている。行政が治水権の枠組みさえ変えてやれば開発が進むのだろうが,開発には時間がかかるのが難点だろう。東京電力福島原発事故の影響で国の方針が良い方向に変わるのを期待したい。
私の祖先は100年ほど前に富山県から北海道に入植してきた。妻の家系も同じであり,義兄にも頼まれて家計調査を行ったところ,当時の記録から私の祖先も妻の祖先も洪水で田畑を失って北海道に渡ってきたようである。明治の富山地方の記録を見ると,洪水,疫病,大火,害虫など災難の連続であった。しかし,今の富山は河川にダムを作り,治水による稲作と豊富な電力エネルギーによる製造業の誘致に成功し,調べれば調べるほど日本で一番住むのに良い所ではないかと思えてきた。過去には神通川のイタイイタイ病公害事件があったが,今では解決し,県内どこでも良い水が得られる。私の祖先が100年前に黒部川の下流で洪水の後に恨みがましく眺めた立山連峰は今住んでいる人にとっては恵みの山に見えることだろう。
今回の震災,原発事故を克服し,より良い未来を築けて行けるものと信じたい。

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