2011年3月30日水曜日

この国の政治・行政は・・・

以前から,疑問に思っているのだが,日本のエネルギー,環境政策の将来的な目標は一体どうなっているのだろう。個別の政府施策を見てみると矛盾の塊にしか思えない。私が考えるにはとりあえず,100年後の日本において,現状の環境状態・利用可能エネルギーの確保が出来ていれば良いと思うのだが,現在確認できている範囲では石油,天然ガス,ウランも100年以上利用出来る見込みが無いということだ。まあ,これについてはオイルショックの頃に言われていたことが本当だったら,現在,石油は無くなり氷河期に突入しているはずだ。オイルショックから40年近く経ったが,あのとき政府,マスコミ,専門家・学者たちは散々国民を脅したものだった。オイルショックのとき「石油は,これから新油田が発見されるので当分不足する心配は,ありません。今は,江戸中期の小氷河期より温暖化に向かっていますので寒冷化の心配は当分ありません。」と言った人は誰もいなかったのだ。そう考えていた人は居たかも知れないが,現在と違い,少数個人の意見がマスメディアに載ることは無かった。しかし,現在はインターネットの普及によって個人の意見が多くの人に伝わる時代になったのだ。政府・マスコミはまだ,テレビ・新聞で伝わることだけが,この世の真実だと言わんがばかりの鼻息である。まるで裸の王様である。今回の福島原発事故のあと,どのように国民をミスリードしていくのか不安である。
どうせ,太陽光だ,風力だという話になるのだろう。自然エネルギー発電増やしたけど間に合いませんので火力にします。発電コストが上がりますが,上げると企業競争力が下がるので,増税します。という事になるのだろう。
私は,CO2を減らしたいなら省エネのみで対応すべきで,電力単価の上がる太陽光,風力発電に頼ったり,CO2を減らす効率の悪い措置は余計エネルギーを浪費するので却って逆効果だと考えている。
真剣に将来的に長期にわたりエネルギーを使い続けたいのなら,人口を削減し,経済規模を小さくしても生活出来る社会を形成すべきである。日本は,この先人口が減少していくから贅沢で無駄の多い生活形態を見なおしてゆけば良いが,問題は新興国,途上国である。日本が節約してもそれ以上に浪費してしまうだろう。中国,インドも国を安定させるには経済を発展させなければならない。経済を発展させるには産業を発展させねばならない。産業を発展させるには電力・石油・ガスがなければならない。という理屈でまっしぐらである。その点日本のようにブレてはいない。尖閣を自国のものにしようとするのも周辺国や途上国にムチと飴で属国化させようとするのも憚りなく,まっしぐらである。しかし,それが100年続くだろうか。いずれエネルギーの奪い合いの紛争が生じるに違いない。
日本は国としては古い国である。本来,長い歴史を顧みて将来を見越すことが出来るはずなのだ。
その能力が無くなってしまったのは,第二次世界大戦前においては,ロシアの脅威と西欧帝国主義の模倣であり,大戦後は経済至上主義に染まっているからだろう。
今回の震災,原発事故が自分たちの過ちを正すきっかけになれば良いのだが。出来ないだろうな今の政治家は。福島の原発被災者たちには計画停電範囲に含まれない東京の中心部の煌々とそびえる高層ビルがどう見えるだろう。被災者たちの気持ちに添うことが政治の役割だと思うのだが。石原都知事は震災を天罰だと言ったが,その一言で政治家の資質はないと思う。

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