2011年12月19日月曜日

TPPは21世紀の黒船(2)


米国の命令で国内の繊維・織物産業を潰し,鉄鋼は高炉が無くなり,半導体問題で日本のCPU・OSを潰されてきた経緯をみると,今度のTPPでは何が潰されるのだろうと考えてみる。閉鎖的で経済規模が大きい産業またはサービス業と言えば,農業?。農業関係者がTPP反対を唱えているが,米国の本当の狙いは,ゆうちょ銀行の預金ではないかと思う。
小泉総理の時に郵政民営化で分割民営化された郵政事業は現在,三社の株式会社になっており,株は政府が保有している。Wikipediaによると預金残高は175兆円を超えており預金残高-貸付残高でも170兆円を超えている。一方米国の債務は1,926兆円(76\/$)でゆうちょの預金額でも9%に満たないが世界経済危機の中,これだけの現金があるのは米国にとって非常に魅力だろう。ゆうちょ預金で米国債を買わせ債務の穴埋めをさせるつもりだろう。それでも米国の経済は良くならないだろう。世界最強の軍事力と経済支配力で自国の繁栄を構築してきたやり方は,もう通じなくなっているのだ。その点中共はしたたかと言うか,良く先進国の状況を研究しているのだろう。TPPの一面は米国が日本を中共から引き剥がすという目的もあると思う。中共もTPPに対抗する策を出してくるのか,参加して米国の都合の良いようにさせじと引っ掻き回すか。日本は太平洋と東シナ海の波間で揺れる小舟である。

0 件のコメント:

コメントを投稿