2011年12月1日木曜日

TPPは21世紀の黒船(1)


連日TPPの話題が新聞・テレビ等で取り上げられているが,民主党野田政権は,もう腹の中では加盟することに決めているのだろう。民主党野田政権の不明はTPPに加盟した場合の国内施策を具体的に提示しない(出来ない)ことである。TPPに加盟すると全産業で影響を受けるだろう。合理的も経済的理由なく米国の都合に合わせるよう強制されることになる。
ペリー,ハリス来航-鎖国撤廃
ポーツマス条約-日本の大陸進出牽制
日中戦争-中華民国への支援,第二次世界大戦への参戦で対日戦争へ参入
日本の無条件降伏,占領-日本の国内改革,軍事力の解体
ロサンゼルス条約,日米安全保障条約-米国属国としての枠組みの確立
経済摩擦-繊維,鉄鋼,半導体など産業の発展輸出を制限。
こんな具合に日本は米国の強制干渉・攻撃を克服してきたのだから,楽観的に考えれば今回,TPPに参加しても何とか成るのでは,と思ってしまう。
ただ,不安に感じるのは,今の政府・官僚がこの逆境に対応できる施策を行う能力が無いのではと思うのである。国民もそれを感じ取って,政府が大丈夫だと言っても不安を拭い切れないのである。
私が思うには,特にバブル以降,日本の様々な分野で指導的立場に立つ人のモラルの低下が甚だしくなったと感じる。福島原発事故の最大の責任者は原子力監督官庁の官僚たちである。今の官僚で自分達が日本国の芯を支える武士だという自負を持っている人はほとんどいないのでは無いかと感じるのである。官僚たちの中にも立派な人はいるのだろうけどそういう人は表には出て来ないのだろう。言わんや政治家も企業経営者も欲望にまみれた人のみのし上がり,精錬の居士は冷や飯を喰わされる社会になってしまった。
原子力保安院,東京電力,オリンパス工業,大王製紙・・。社会責任という観念が欠如しているとしか思えない。
江戸社会だったら,政治家・官僚は切腹,経営責任者は全財産没収のうえ島流しである。そのぐらいしないと自己の社会責任という観念が身に入らないのではないかと思う。
そんな緩い無責任国家だから米国に首根っこを掴まれたままなのだ。
ブータンのほうが国として日本よりずっと上等な国だと思わざるを得ない。

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